呆れた議員達の行状

地方議会の実態から日本を見る

風力発電と蠢く町政(26)

 訂正事項ができた。11月15日の全員協議会で、政治倫理条例の見直しが、議題に上がったと書いたが、関連で、[政治倫理条例の見直しの諮問書と答申書が全議員に配布されていない」と書いたが、答申書が配布されていた。訂正して、答申書を公開する。

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これは単なる結論であり、答申ではない。諮問書も入手予定である。この方々は、趣旨と理由説明を、陳情請願提出者に求めてきた。自らが、まともな趣旨、理由説明ができているのかを、こちらとしては、検証する必要がある。この答申書の日時は、平成30年11月27日である。私はこの時議員であった。私が見たことがないのは事実である。議長酒井祥成が諮問して、堀本伸一議会運営委員長が答申する。その時点でなぜ、議員全員に答申書が配布され町民に公表されないのかである。ここが解せない。更に私は15日は傍聴しているが、政治倫理条例案件は途中で退席した。なぜ傍聴者向けの資料(答申書と政治倫理条例本文)が用意されてなかったのだろう。そして、常任委員会も全員協議会も会議終了後に報告書が提出される。報告書を作成するのは、常任委員会の場合は委員長、全員協議会の場合は、議長である。15日に開催された全員協議会、27日時点で下元昇議長は、まだ報告書を提出していないのである。やはり議員は副業なのか、と思われても仕方がない有様である。議長には出張が多い。議長会全国大会等の式典出席や国会議員との意見交換会等である。しかし議長とは、まずは四万十町議会代表者である。足元の仕事が、余りにもおろそかではないか。この人物は、「議会の見える可」を演説して、議長になったのだ。まず隗より始めよ、である。議長が速やかに全員協議会報告書を提出し、議会HPでそれを閲覧できれば、会議の配付資料を確認できたので、私は、訂正しないで済んだのだ。傍聴に行った議会の会議の配布資料の有無やその内容を知るのに、一週間近くかかり、議会事務局に何度も電話し、訪ねる必要があった。これが、議員報酬を一挙に5万円弱上げた後の四万十町議会の実体である。「議会の見える可」は口先だけか、と思わざるを得ない。議員報酬の見直しも同様であった。酒井祥成議長の諮問に対する堀本議会運営委員長の答申も議員全員には議員には配布されず、町民にも公開されなかった。一見尤もらしい手続きは踏みながら、情報を外に出さないように統制することで、町民からの批判をかわして来た長年のやり方が漫然と踏襲されているのである。一番脳裏に焼き付いている発言は、議員報酬引き上げ議案可決後の堀本伸一議会運営委員会(当時)の発言である。「町民に騒動を引き起こし、議会に混乱をもたらした責任を取って、町長に謝罪した。自分には、まだ反対討論をした4人からの謝罪がない。」これが、十和村時に、行政運営と一体化した議会運営における情報統制と議会内意志統一の「思想」であったのだ。私は旧窪川出身者であるが、これは実に異文化であると思い、カルチャーショックに襲われた。その時、堀本伸一議会運営委員長の顔が、ジュラシックパークに出てくる恐竜のように一瞬見えた位である。実は白状すれば、その時の悪酔い状態が祟って、選挙で当選しようという気力が失せた。つまり議会内部の雰囲気の余りの異様さからホームシックになり、「ETお家に帰る」心境状態に陥ってしまったという訳である。私の「お家」とは、少なくとも恐竜が跋扈する世界ではなく、法治の世界である。この気力喪失を人のせいにする気は、今更ないが、我が同胞(と初めて言ったみた)旧窪川町出身議員、武田秀義、下元真之、岩井優ノ介、緒方正綱、下元昇の諸氏は、この異文化を食して、腸内細菌のバランスがよく崩れないと感心する。尤も私の免疫系が独自に進化して、妙な過敏さを獲得している可能性もあるが。いずれにしても、ある場所における脆弱さは、他の場における強靭さである、が、議会と言う公共の場を、今更恐竜の適者適存の場にしてはいけないのは、言うまでもない。ここで言う適者適存とは、あくまでも閉鎖系における、適者適存である。映画のジュラシックパークも厳重に管理されたテーマパークであったではないか。議会情報の内部統制と私物化は、恐竜化した議員達が、議会制民主主義の出現までの歴史的経過を種として、議員という名の種になる胎生過程で系統発生的に辿れていないことを意味している。外部検証が必要な最大の理由はここにある。民主主義が情報の閉鎖系から開放系へと進化を遂げてきたことには、普遍性がある。私が会議の公開や議事録の公開、議事録の記名(委員名の明記)を執拗に主張してきた理由は、一重にここにある。知ることなくして参加はなく、又参加なくして代表なしである。一般論的に言えることとして、問われることなくして、答えは用意されず、思考が促されることも又ないのだ。思考とは、本質的に他者の目線がもたらす自問自答である。これは、普遍的に言えることではないだろうか。

 十和村と十和村議会に置ける行政運営と一体化した議会運営における情報統制を通じた議会内部におけるに意志統一の「思想」については、合併後の異文統合の視点から、大正、窪川からも考察を進めてみたい。これは、異文化統合を平成の合併によって余儀なくされた一町民(私の事)が、議会という権力闘争の場、別名「猿山寄合所帯」(猿の出身地と種類、習俗に3類型がある)で見た、異文化体験でもある。4年前に、「公務員給与推移表」なるものを独自調査に基づいて作成し、選挙時に送付した。その時、最も反響があったのは、十和からであった「公務員給与推移表」とは、町長、副町長、教育長の給与、賞与、退職金及び議会議員、農業委員、教育委員等の全ての特別職の給与、賞与、及び行政一般職の経過年毎の給与の推移及び勤続年数別想定退職金の一覧表である。十和から10本を超える電話が鳴った。「これは本当のことか。」である。私はすかさず答えた、「全て本当のことです。資料は全て四万十町総務課から入手しました。」大正からも数本の電話があった。1本目の電話は、ずばり議員報酬であった。「あんたは、議員報酬を下げる気があるのか。」である。私は答えた。その時は、補欠選で議員になって11ケ月が経過していた。「議員は、人によってやっていることが全く違います。それを自らチェックした上で、あなたが適正な議員報酬を決めて下さい。」その人は、しばし沈黙した。そして私にこう言ったのである。「昔、俺の所に、生活に困っているので票をくれと言いに来た奴がいる。」私は一瞬返答に窮したが、次の瞬間、「生活に困っている人は、職安に行けばいいと思います。」と答えていた。そうではないだろうか。もう一本の電話は、「議員の意見を初めて聞いた。」であった。実は私は、当時報道された田辺哲夫議員の選挙資金収支報告未提出事件で、臨時議会開催の要望書を町長に出す目的で、全議員に賛否を打診するために電話し、その時の応答を記録したものを公務員給与表に添付して送付していたのだ。多分、自分の中では、本会議議事録だけしか公開されていないことへの長年の憤懣から来る意趣返しのような動機であったと思う。そこで、大正から傑作な感想が、私に伝えられた。「議員の意見を初めて聞いた。」である。つまり、CATで中継されている本会議はデキレースであると、完璧に見抜かれれているのだ。が、既に十和と大正の住民意識の違いが、出ている。十和住民は専ら処遇に、大正住民は処遇と同じ位、言動に関心の重点がある。大正は窪川と異なり、同人誌に自作の小説を投稿し、論評会を開催しているような文人的な層がいる。そこで、この機会を捉えて、大正出身議員である、水間淳一議員、林健三議員、味元和義議員の、議場外発言をいくつか紹介して、大正住民の更なる期待に答えてみたい。水間議員は、4年前の選挙時には、「議員報酬を下げる」を公約の一つに掲げていた。水間淳一候補者作成チラシにそう書かれていた。おそらく地元大正住民の議員報酬への目線の厳しさを実感した上での戦略であったのであろう。当選後しばらくは、議員報酬引き上げについては反対だと、議員報酬が話題になれば、消極的ながら公約に配慮した発言をしていた。が、岡峯久雄議員の病欠が持ち上がった折に、条例上の欠席日数に基づく議員報酬の減額措置について、全員協議会で確認したことがある。その時水間淳一議員は、最後にボソッと「ゼロにはならないという事か。」と議長に確認を求めたのである。任期後半、議会組織の改編があって、酒井祥成議員が議長となり、この酒井議長は、議員報酬の見直しを議会運営委員会に諮問した。委員長は堀本伸一議員であった。それ以降、水間淳一議員が自身の公約「議員報酬を削減する」に言及することは全くなかった。私は、偶々選挙時のチラシをギャラリー556で手に取って見て以来、水間淳一議員の議員報酬発言には注目していたので、念頭に残っているのである。一度、本人に直に「水間さん。どうして公約の議員報酬削減案の提言を自らしないのですか。条例改正で議決がいるので、まずは自ら提言しなきゃ始まらないでしょうに。」と言ってみた。その時、水間淳一議員は怯えた表情を浮かべ、「そのうちする。」と言いながら、後退りして去って行ったのである。自分の公約の実現のための手続に、なぜいつまでたっても着手しなのか、と聞かれて怯える位なら公約に書いたりしきゃいいのに、である。その水間淳一議員は、昨年12月の議員報酬引き上げ議案は迷わず賛成した。少なくとも逡巡があるようには一切見えなかった。可決直後の休憩時間に、反対討論をした私に対して、林健三議員が、「選挙目当てのパフォーマンスだ。」と形相を変えていきなり喰ってかかってきた。私は非常に腹が立った。「こっちは、これほど調べて時間をかけて自分自身の意見を形成してきたんだ。尤もらしい理屈を表に並べて集団でパフォーマンスをやっているのは一体どっちだ。」という怒りである。奥の方では、下元昇議員が、我が意を得たりという感じで、高笑いをしていた。自分の賛成討論「反対討論をした人は、個別に意見聴取した時には、ここに議事録もあるが、金額は言わないが、この提案議員報酬より更に高い議員報酬金額を言っていた。」が成功し、明らかにこっちが勝った、と言わんばかりの高笑いであった。この辺りがこの人物の正体であろう。人は笑う時に、その正体を隠し切れるものではない。そのタイミングで、水間淳一議員が「議会運営委員会で決めたことを守るのは基本中の基本だ。」と尤もらしく発言した。この人は、いつも謹厳実直を装って、中身のないことを平気で口にするのだ。その意味では、この人が教育長にならなくて本当に良かったとは思うのだが、それは別として、私はその発言を実に怪訝に思い、看過できなかった。そこで議会の再開直前に、自席について前席の水間議員に対して、「水間さん、議案と言うのは本会議に上程されて初めて議案じゃないですか。議案になる前に議員間で意思を拘束するなんておかしいとは思わないのか。」と質問してみた。水間議員は「分からん。他の人に聞いて。」と、事も無げに私に言ってのけたのである。こうなると、私も怒りが突き上げてきた。そこで、水間議員に応酬した。「私に詰問されて不愉快のようですね。じゃあ、こっちのあなたに対する不快感もこの際、言いましょう。議場で寝ないで下さいよ。寝ている時間の方が長いじゃないですか。」である。これは真実である。真後ろが自席である私には、水間淳一議員が議場で寝ているのがはっきり分かていたのだ。それに、議員としての自分の発言について質問されたのである。「分からん。他の人に聞いて。」は不見識極まりない発言ではないか。この人物の中身のなさは、ここである。更に、嫌気が刺した事には、大正在住の知人から選挙後に、水間淳一議員と味元和義議員が、「西原は、実は、議員報酬30万と言っていた。」と戸別訪問時に触れて回った、と耳にした。私は、確かに全員協議会の場で「専業であれば、議員定数10人、月額報酬30万円。」と発言した、が、兼業禁止は法的に不可能なので、あくまで一般論、仮設として発言した。それを選挙時に持ち込んで、私に対するネガテイブキャンペーンを張るなんて、私を貶めてまで当選して、議員報酬引き上げの果実を手にしたいのかと、その卑劣さを許し難いと、確かに思ったが、よく考えてみれば、結局、「選挙目当てのパフォーマンスだ。」と議員控室で私をなじった林健三議員、高笑いをしていた下元昇議員、彼らとて、議会内部の情報統制と町民に対する印象操作に良心の咎め等毛頭ないのは、ネガテイブキャンペーン組と全く同列なのである。その意味では彼らも、堀本議員と同様、「娯楽性の低いジュラシックパーク」という最悪のテーマパークに生息する恐竜群であることは間違いない。そして、彼らは全員再選を果たしたのである。この一部始終を見た私は、「一国の国民は、決してその国民のレベル以上の政治家は持てない」は至言であると、改めて実感し、むしろ「選ばれないこと」を自分の中で深く了解したのである。残された問題は、「かようなテーマパークを税金で維持する必要がもはやあるか、否か。」である。

 私の辞職勧告を結論付けた政治倫理審査会は、全6回であったが、内3回を秘密会とした。公開分は、入手した。非公開回分は、閲覧した。これを外部に漏らせば、会議規則違反に問われて、再び懲罰ものであるが、今はもう議会を離れ、懲罰の対象ではないので、心置きなく書ける。森武士副町長は、秘密会で、「西原議員は職員の給与を外に出した。」と発言している。「総務課が開示請求に応じている」ということが、全く頭に入ってないようである。実に知的レベルが疑わしい。この人は、情報公開条例を読み直し、その理念を理解すべきである。又水間議員は、「西原議員の質問に答える必要はないと、僕からも職員に言ってきた。」と発言している。秘密会議事録は、議員であれば閲覧できるが、門外不出だそうである。マル秘の印が押されている。そして中身は上記の発言内容である。これでは公開できないはずである。政治倫理条例違反の疑義として提示された「議員の地位を利用して職員に圧力をかけ職務に支障が生じた」と、「西原議員の質問に答える必要はないと、僕からも職員に言ってきた。」は内容的に全く合致しない。質問することが、なぜ圧力なのか、誰も説明できない。秘密会にした理由は、表向きは、「職員の個人情報保護のため」となっていたが、私の職務上の質問に答えられない職員の怠慢及び能力不足を糊塗する必要があったのである。これが秘密会にした真の理由である。それを明るみに出せば、採用権者(町長)と、そこから滴り落ちてくる議員連中の採用絡みの収賄斡旋利権がカスケード方式で浸食されるからである。これほど分かり易い話もない。だからこそ、私に圧力をかけられた(とされる)職員が呼ばれ事情を聴取された審査会も秘密会であり、職員発言部分は、「職員の個人情報保護のため」議事録さえ作成していない。録音だけが、議会事務局に保管されている。秘密会議事録は、議員であれば閲覧できるが、門外不出だそうである。マル秘の印が押されている。議事録を閲覧した(当時は議員であったので閲覧できた。これも根拠不明であるが。)私は、誰が事情聴取を受けたかを知っているし、その中には、親父が時の町長に数百万円の賄賂を包んで採用になったという噂のある管理職もいれば、町議会議長歴のある町議会議員の選挙カーに乗っていたという目撃談のある、なぜか自動更新で20年以上の雇用歴のある嘱託職員もいた。彼らは、元々職務遂行能力に問題があったのだ。縁故採用は町民に多大な被害を長期に渡ってもたらすのである。私は他の議員と違って、彼らに職務上の質問をしたからこそ、彼らの職務遂行能力を感知し得た。だからこそ、その事実に基づき、辞職勧告の弁明時に、「職員の職務遂行能力を職務上の事実に基づいて問うことを誹謗中傷とは言わない。むしろそれが無さ過ぎるから情実人事が横行する。」とはっきり自己の意見を述べたのである。したのである。次回は、審査会に呼ばれた管理職と自動更新20年の嘱託職員が上司と部下であれば、町民に行政サービスを提供する現場(この場合は町立図書館であるが)にどのようなことが起きるのかの実録を報告し、私の揺るぎなき自説「縁故採用は町民に多大な被害を長期に渡ってもたらす。」の例証としたい。

四万十町議会議員  西原真衣